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第28回日本病態栄養学会年次学術集会にて、管理栄養士の永川が口演発表
第28回日本病態栄養学会年次学術集会(京都)で、管理栄養士の永川が、在宅医療を受けている慢性呼吸器疾患患者を対象とした栄養障害の現状と予後に関する調査研究を口演発表致しました。
座長の先生、質問頂いた先生に御礼申し上げます。
永川美佳、鈴木歩、安藤克利.
もくじ
在宅での慢性呼吸器疾患患者に対する栄養食事指導の介入時期に関する考察
<方法>
2018年6月~2024年8月に当院で訪問診療を行った630例のうち、慢性呼吸器疾患患者127例を対象に、栄養障害を来した症例の割合(BMI<20) を調査し、背景因子について比較検討した。
<結果>
- 在宅医療をうけている(通院困難となった)慢性呼吸器疾患患者では、84.2%がBMI 20未満となっており、過去の全国調査(30%)と比して、栄養障害を来した症例が多いことが確認された。
- BMI 20未満の症例は、20以上と比較して、中性脂肪が有意に低かったが、Alb、CRP値は差を認めなかった。
- 嚥下機能低下はBMI 20以上の群では認めなかったが、20未満の32.7%で確認された。
- BMI 20未満の症例の62.6%で看取りとなっており、20以上の35.0%と比較して有意に高かった。
<結論>
通院困難となった慢性呼吸器疾患患者は、高率に低栄養をきたしていることが確認され、通院困難となった患者に対して、訪問栄養食事指導の介入が望まれる。