減塩調味料の選び方 ― 高血圧・腎臓病・心不全をお持ちの方の減塩の工夫 ―

「減塩が大切」と分かっていても、味が薄く感じて減塩を続けにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
高血圧や腎臓病、心不全の食事療法では、基本的に1日の食塩摂取量は6g未満が目安とされています。しかし、私たちの食事には思っている以上に塩分が含まれており、日本人の平均摂取量は約10g前後ともいわれています。

本コラムでは、減塩調味料を上手に活用し、美味しく減塩を続けるための工夫をご紹介します。

もくじ

減塩調味料とは? ― 普通の調味料との違い ―

減塩調味料とは、通常のしょうゆやみそ、だしなどと比べて、塩分量を抑えて作られた調味料のことです。
一般的な調味料と比べて、次のような特徴があります。

  • 塩分が30〜50%程度カットされている商品が多い
  • うま味やだしを活かして、塩分が少なくても味を感じやすい
  • 食事療法の一環として活用されることがある

減塩調味料・だしパックの主なタイプと特徴

減塩調味料にはさまざまな種類があります。

1. 減塩しょうゆ

特徴: 通常のしょうゆより塩分を30〜50%程度カット。
商品例:

引用:キッコーマン 減塩しょうゆ

引用:ヤマサ 減塩しょうゆ

2. 減塩みそ

特徴: 塩分を抑えながら、みそのコクやうま味を残した商品。
商品例:

引用:マルコメ 減塩みそ

引用:タニタ食堂 減塩みそ

3. だしパック(無塩・減塩)

特徴: かつおや昆布などのうま味を活かし、塩分を加えずに料理の風味を引き立てます。だしをしっかり効かせることで、塩分を増やさなくても満足感のある味になります。
商品例:

引用:引用:茅乃舎だし

引用:リケン 本かつおだし(食塩無添加)

減塩調味料を使う際の注意点

減塩しょうゆや低ナトリウム塩(減塩タイプの塩)の中には、塩分(ナトリウム)を減らす代わりに、カリウムを多く含むものがあります。

カリウムは通常、体にとって大切なミネラルですが、腎臓の機能が低下している方では体内にたまりやすくなることがあります。そのため、腎臓病の方やカリウム制限が必要な方は、減塩調味料を選ぶ際に成分表示を確認することが大切です。

塩分濃度を測れる家庭用グッズの活用

減塩を続けるうえで、「どのくらい塩分が入っているのか分かりにくい」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんなときに役立つのが、家庭用の塩分濃度計(塩分計)です。

塩分濃度計は、みそ汁やスープなどの汁物にセンサーを入れるだけで、塩分濃度(%)を簡単に測定できる家庭用の測定器です。普段作っている料理の塩分濃度を確認することで、「思っていたより濃かった」「このくらいの味でも十分おいしい」といった気づきにつながります。

例えば、一般的に減塩の目安として、みそ汁の塩分濃度は0.8%前後が望ましいとされています。塩分計を使うことで、味を大きく変えずに少しずつ減塩に慣れていくことができます。

引用:タニタ 電子塩分計 しおみくん

このような機器を活用することで、感覚だけに頼らず、数値で塩分を確認しながら減塩を続けることができます。

減塩の工夫を取り入れた簡単レシピ

だし香る浅漬け

塩を多く使わず、だしのうま味で味を引き立てる浅漬けです。

  • きゅうり:1本
  • 大根:100g
  • にんじん:少量
  • 減塩だし:小さじ1
  • 酢:小さじ1
  • ごま:少々


きのこたっぷりスープ

きのこのうま味を活かしたスープです。

  • しめじ、えのき、しいたけ:適量
  • 玉ねぎ:適量
  • 小口ねぎ:適量
  • だし:400ml
  • 減塩しょうゆ:小さじ1(※お好みで調整)

まとめ

高血圧や腎臓病、心不全などでは、塩分を控えた食事が重要になります。しかし、無理に味を薄くすると食事の満足感が下がり、食事量の低下や栄養不足につながることもあります。

減塩調味料を上手に活用することで、塩分を抑えながらも美味しく食事を続けることができます。また、塩分濃度計などの家庭用グッズを取り入れることで、日々の食事の塩分量を意識しやすくなります。

毎日の食事の中で少しずつ工夫を重ねながら、ご自身の体調に合った「続けられる減塩」を見つけていきましょう。

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この記事を書いた人

2012年、管理栄養士免許取得。
病院、透析クリニック、等で経験を積み、2021年在宅訪問管理栄養士の資格を取得。現在、フリーランスに転身し、在宅での訪問栄養食事指導の他、企業やクリニックで生活習慣病を含めた慢性疾患に対する栄養相談・指導も行っている。

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