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介護をすでに始めており、介護サービスに関してよく分からない方向けに、よくある悩みや質問についてお答えしています。
今の介護度でどれくらいのサービスが使えるのですか?
基本的に各介護度により介護保険内で利用できる単位数が決まっています。
その単位数内であれば各利用者の負担(1~3割)の料金にてサービスが受けられます。
介護保険制度の考え方として、「どのくらい使える」のではなく「何に困っているのか?」というニーズに合わせてサービスを考えます。各サービスによって単位数(利用料金)が異なるため、各利用者を取り巻く環境、ご状態により提案内容が変わります。
各区分により、使用できる支給限度額(1ヶ月あたり)が異なってきます。
介護認定 | 1ヶ月の支給限度単位 | 介護に要する時間 | イメージ(例) |
---|---|---|---|
自立(非該当) | ー | 25分未満 | 自立している |
要支援1 | 5,032単位 | 25分以上32分未満 | 日常生活がほぼ自分でできるが、掃除や着替えをするのに支援が必要 |
要支援2 | 10,531単位 | 32分以上50分未満 | トイレや食事は自分でできるが、立ち上がりや歩行でふらつく。入浴で背中が洗えない。 |
要介護1 | 16,765単位 | 要支援2の身体機能に認知機能の低下が加わる。 | |
要介護2 | 19,705単位 | 50分以上70分未満 | 一人で立ち上がったり歩くのは難しい トイレや食事をするのに一部介助が必要 |
要介護3 | 27,048単位 | 70分以上90分未満 | トイレや食事は自分一人ではできない。認知機能の低下も著しい。 |
要介護4 | 30,938単位 | 90分以上110分未満 | ベッドと車椅子間での生活 |
要介護5 | 36,217単位 | 110分以上 | 寝たきりの状態で意思疎通も難しい |
単位数内でしかサービスは利用できませんか?
単位数をオーバーしても、オーバーした10割を負担すればサービスはご利用いただけます。
介護サービスを利用した際、支払いはどうしたらよいのですか?
介護保険サービスのご利用料金は、ご利用された各サービス事業者に直接お支払いいただきます。介護保険請求は1か月単位での締めとなるため、お支払いは翌月に請求されることが一般的です。
ヘルパー(訪問介護)にはどんな事を依頼できる? 利用料金はどれくらいなの?
訪問介護(ホームヘルプ)とは、訪問介護員(ホームヘルパー)が自宅を訪問し、要介護者の状態に合わせてサービスを提供します。
訪問介護でできること
サービス内容は、身体介護、生活援助、通院時の乗車・降車等介助の3つに分かれます。
- 身体介護:利用者の身体に直接触れるサービス:食事介助、着替え介助、入浴介助、排せつ介助、体位変換など
- 生活援助:利用者の身体に直接触れないサービス:掃除、洗濯、食事準備、生活必需品の買い物など
- 通院時の乗車・降車等介助:乗車・移送・降車の介助、通院先での移動介助など
訪問介護でできないこと
訪問介護は利用者の日常生活上必要性が認められる援助しか対象にはなりません。下記のような行為は介護保険の対象にはなりません。
- 本人の援助に該当しない行為:利用者以外の部屋の掃除、家族の分の洗濯、調理、買い物、来客の対応など
- 日常的に行われる家事の範囲を超える行為:大掃除、家具の移動、修繕、植木の剪定など
- 日常生活の援助に該当しない行為:草むしり、犬の散歩、ペットの世話など
- 病院内の付き添い:病院内での付き添いは、保険適応外になるため、自費で依頼する方法もあります。
利用料金
基本料金(一律にかかる費用)に加算料金(訪問する時間や依頼する施設の基準によって異なる)が合算され、利用者の自己負担割合(1割~3割)に応じた額が自己負担額として請求されます。
1単位あたりの単価は地域によって異なります(1単位=10円~11.4円)。それぞれの地域で設定された単位あたりの単価を乗じて算出します。
訪問介護の基本料金
身体介護、生活援助にかかる時間に応じた費用がかかります
訪問介護費 | 単位数 | |
---|---|---|
身体介護 | 20分未満 | 163単位 |
20分以上30分未満 | 244単位 | |
30分以上1時間未満 | 387単位 | |
1時間以上 | 567単位に30分を増すごとに+82単位 | |
生活援助 | 20分以上45分未満 | 179単位 |
45分以上 | 220単位 | |
通院等乗降介助 | 1回につき97単位 | |
身体介護 | 所要時間が20分から起算して25分を増すごとに+65単位(195単位を限度) |
訪問介護の基本料金の算出例
- 地域:東京都目黒区(1単位 11.4円)
- 費用負担:1割(10%)
- 使用するサービス:週2回(月8回)の1時間 掃除・洗濯などの生活援助を利用
- 合計単位数:220単位×8回=1,760単位
- 金額の算出:1,760単位×11.4円=20,064円
- 自己負担額:20,064円×10%=2,006円
加算料金
様々な加算がありますが、加算の一例を紹介します。
- 初回加算:初めて利用する際に加算される料金。1カ月につき200単位(1単位10円の場合、1割負担で200円)。
- 夜間もしくは早朝の場合の加算:夜間(18時から22時まで)または早朝(6時から8時まで)に利用した場合:1回につき基本料金の25%
- 深夜加算:深夜(22時から翌6時まで)に利用した場合:1回につき基本料金の50%。
- 緊急時訪問介護加算:緊急での依頼をした場合:1回につき100単位
デイサービス(通所介護)にも種類があるの?どのくらいの利用料金がかかるの?
デイサービスには様々な種類がありますが、どのように選んだらよいでしょうか?
デイサービスの種類
私達がスポーツジムに入会したいと考えた場合、費用や場所の他、ジムの特徴(24時間あいているか、マシンはあるか、会員が多いか、広いか)をみて選択します。デイサービスも同様で、それぞれの特徴を考慮していくつか選択し、施設を見学して最終的に決定します。
通所介護(デイサービス)
一日もしくは半日を施設で過ごし、食事・入浴などの日常生活の支援や生活向上のためのリハビリを行います。
家族が仕事のために日中不在としている場合や家族の日中の介護負担軽減、等の目的で使用されます。
施設毎に、リハビリにどれ位重きをおくかが異なっています。「一日ゆっくりと過ごしたい(⇒一日デイ)」といった方もいれば、「半日でもジムに行くようにしっかりと体を動かしたい(⇒リハビリ特化型デイサービス(半日デイ)」といった方もいるため、利用者の希望にあわせて、候補となる施設を選択します。
通所リハビリテーション(デイケア)
介護老人保健施設や医療施設で食事・入浴などの日常生活の支援や生活向上のためのリハビリを行います。
通所介護と異なる点は、「医師が常勤しているか否か」となります。
骨折や関節症、脳卒中などから日常生活に復帰できるよう回復を目指す方や、医療的なケアや専門的なリハビリを必要とする方が対象となります。
地域密着型通所介護
通常の通所介護の定員19人以上であるのに対して、地域密着型は小規模で定員が18人以下と少なくなります。
少人数である分、利用者のニーズに合わせやすくなりますが、通常の通所介護よりも費用が高くなります。
「地域密着型」と記載のある通り、その地域の人しか利用できません。
認知症対応型通所介護
認知症の方専門のデイサービスです。
地域密着型通所介護と同じように、その地域の人しか利用できません。
療養通所介護
医療行為を要するような重度の要介護者や癌の末期患者専門のデイサービスです。
地域密着型通所介護と同じように、その地域の人しか利用できません。
デイサービスの費用
施設を利用する料金は、施設を利用する時間、施設の種類と介護度によって変動します。
通所介護の基本報酬
サービス提供時間 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
---|---|---|---|---|---|
3時間以上4時間未満 | 370単位 | 423単位 | 479単位 | 533単位 | 588単位 |
4時間以上5時間未満 | 388単位 | 444単位 | 502単位 | 560単位 | 617単位 |
5時間以上6時間未満 | 570単位 | 673単位 | 777単位 | 880単位 | 984単位 |
6時間以上7時間未満 | 584単位 | 689単位 | 796単位 | 901単位 | 1,008単位 |
7時間以上8時間未満 | 658単位 | 777単位 | 900単位 | 1,023単位 | 1,148単位 |
8時間以上9時間未満 | 669単位 | 791単位 | 915単位 | 1,041単位 | 1,168単位 |
通所リハビリテーションの基本報酬
サービス提供時間 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
---|---|---|---|---|---|
1時間以上2時間未満 | 369単位 | 398単位 | 429単位 | 458単位 | 491単位 |
2時間以上3時間未満 | 383単位 | 439単位 | 498単位 | 555単位 | 612単位 |
3時間以上4時間未満 | 486単位 | 565単位 | 643単位 | 743単位 | 847単位 |
4時間以上5時間未満 | 553単位 | 642単位 | 730単位 | 844単位 | 957単位 |
5時間以上6時間未満 | 622単位 | 738単位 | 852単位 | 987単位 | 1,120単位 |
6時間以上7時間未満 | 715単位 | 850単位 | 981単位 | 1,137単位 | 1,290単位 |
7時間以上8時間未満 | 762単位 | 903単位 | 1,046単位 | 1,215単位 | 1,379単位 |
地域密着型通所介護の基本報酬
サービス提供時間 | 要介護1 | 要介護2 | 要介護3 | 要介護4 | 要介護5 |
---|---|---|---|---|---|
3時間以上4時間未満 | 416単位 | 478単位 | 540単位 | 600単位 | 663単位 |
4時間以上5時間未満 | 436単位 | 501単位 | 566単位 | 629単位 | 695単位 |
5時間以上6時間未満 | 657単位 | 776単位 | 896単位 | 1,013単位 | 1,134単位 |
6時間以上7時間未満 | 678単位 | 801単位 | 925単位 | 1,049単位 | 1,172単位 |
7時間以上8時間未満 | 753単位 | 890単位 | 1,032単位 | 1,172単位 | 1,312単位 |
8時間以上9時間未満 | 783単位 | 925単位 | 1,072単位 | 1,220単位 | 1,365単位 |
デイサービスの基本料金の算出例
- 地域:東京都目黒区(1単位 10.9円)
- 費用負担:1割(10%)
- 介護度:要介護2
- 使用するサービス:7時間半のデイサービスを週1回(月4回)
- 合計単位数:777単位×4回=3,108単位
- 金額の算出:3,108単位×10.9円=33,877円
- 自己負担額:33,877円×10%=3,388円
訪問看護を利用することになりました。利用料金はどれくらいなの?
通常の介護サービスは、介護保険が適応されるため、介護保険申請・認定が必要となります。
一方、訪問看護は、介護保険の対象外となる40歳未満の方や介護保険が認定されていない方でも、主治医の先生が必要と判断した場合には、利用することができます。
介護保険の場合には、週あたりの訪問回数の制限や複数箇所の事業所からのサービス提供が可能であるのに対し(例:平日の訪問看護はAステーション、土日はBステーション、訪問リハはCステーション)、医療保険では、回数や事業所に制限があります。
介護保険、医療保険共に、基本利用料金に病状た対応内容に応じた加算額で利用料が算出されます。
介護保険
介護保険の基本料金は、時間によって値段が異なります。訪問看護ステーションからの訪問看護の方が、病院や診療所からの訪問看護(「みなし訪問看護」とも呼ばれます)よりも値段が高くなります。
訪問看護の基本利用料金
基本部分 | 分類 | 要支援 | 要介護 |
---|---|---|---|
訪問看護ステーションの場合(1回につき) | 20分未満 | 303単位 | 314単位 |
30分未満 | 451単位 | 471単位 | |
30分以上1時間未満 | 794単位 | 823単位 | |
1時間以上1時間30分未満 | 1,090単位 | 1,128単位 | |
理学療法士等による訪問の場合 | 284単位 | 294単位 | |
病院または診療所(1回につき) | 20分未満 | 256単位 | 266単位 |
30分未満 | 382単位 | 399単位 | |
30分以上1時間未満 | 553単位 | 574単位 | |
1時間以上1時間30分未満 | 814単位 | 844単位 |
加算額の例
加算の内容 | 単位数 | 説明 |
---|---|---|
初回加算 | 300単位(初回のみ) | 新しく介入する場合、初月に算定される |
長時間訪問看護加算 | 300単位(1回あたり) | 1時間半を超えて算定する場合 |
複数名訪問加算 | 254~402単位(1回あたり) | 1人での訪問看護が困難な場合 |
早朝・夜間加算 | +25%(1回あたり) | 時間帯に応じた加算 |
深夜加算 | +50%(1回あたり) | 〃 |
医療保険
医療保険での訪問看護は週3回が上限となっていますが、状態や病態によって週4回以上の訪問が可能になることがあります(「厚生労働大臣が定める疾病等」に該当する、「特別訪問看護指示」が発行された場合)。
基本料金である訪問看護基本療養費は通常5,550円/日ですが、週4回以上の場合は6,550円/日となります。
訪問看護ステーションからの訪問看護では、基本療養費に管理療養費が上乗せされます。
また、介護保険と同様に各種加算が算定される他、対象者によって訪問看護情報療養費(1,500円/月)や看取りを行った場合等は訪問看護ターミナルケア療養費が算定されます。
家族(身寄り)がいなくて、今後のことやお金のことが不安です。どうしたらよいでしょうか?
①介護サービスを利用したくても、支払うためのお金がない場合
生活保護の受給を検討する他、自治体によっては利用者負担額が減額となる制度があるため、市区町村の福祉相談窓口で相談します
例:目黒区の場合:住民税が非課税の世帯の方で、本人の所得金額が0円の場合、利用者負担が半分に軽減される制度があります。
②お金は工面できるが、身寄りがおらず契約関係のことができない場合
各自治体で行っているサービス(権利擁護センター)、行政と連携し、後見人制度などの使用を提案します。サービスによっては(施設入所等)、後見人の他に身元保証人が必要な場合もあるため、民間の支援事業に相談します。