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介護保険とは?
介護保険とは?
近年、高齢化社会の進展に伴い、介護保険に対する関心が高まっています。特に高齢者や身体障害者など、日常生活に支障をきたす方々の介護費用の負担軽減を目的として設けられた介護保険制度は、日本の社会保障制度の中でも重要な役割を果たしています。ここでは、介護保険について詳しく解説し、普段の医療保険との違いや申請方法、利用の流れについて説明します。
介護保険の目的と対象
介護保険は、高齢者や身体障害者など、日常生活において他人の支援が必要な状況にある方々を対象とした社会保険制度です。その目的は、被保険者が自立した日常生活を送れるようにするために、介護サービスや支援を提供することにあります。具体的には、在宅での介護サービス、施設入所、介護予防サービスなどが提供されます。
財源と負担
介護保険の財源は、被保険者とその家族が支払う介護保険料によって賄われます。また、国や地方公共団体からの補助金もあります。介護保険料は、健康保険料とは別に徴収されますが、被保険者の負担が軽減される仕組みがあります。
医療保険(健康保険)との違い
医療保険(健康保険)
医療保険(健康保険)は、病気や怪我による医療費をカバーする保険です。日常生活に支障がなくても利用でき、主に病院や診療所での医療サービスに関連します。通常の健康保険証(健康保険証)を用いて医療機関を受診する際に使用します。
介護保険
介護保険は、日常生活における支援が必要な方々に対して、介護サービスや支援を提供する保険です。介護保険を利用するには、要介護認定を受ける必要があります。要介護認定は、被保険者の日常生活における支援必要度を評価する手続きです。
主な違い点は以下の通り
対象と目的の違い
医療保険は医療費を対象とし、介護保険は日常生活支援を対象としています。
利用の条件
医療保険は病気や怪我に限らず日常的に利用できますが、介護保険は介護が必要な状態でなければ利用できません。
介護保険の対象者
介護保険は、40歳以上が被保険者となり、年齢等により第1号被保険者と第2号被保険者に区分されます。健康保険の「被扶養者」に相当する制度はなく、加入者全員が被保険者となります。(下図は厚生労働省「介護保険制度について」パンフレットより)
第1号被保険者
第1号被保険者とは、要介護状態にある高齢者(65歳以上の方々)を指します。高齢による身体機能の低下や認知症などにより、日常生活に支援が必要とされる方々が該当します。介護保険制度では、高齢者が主に対象となり、介護サービスや支援を利用するための条件や手続きが適用されます。
第2号被保険者
第2号被保険者(40歳~64歳)が要介護認定を受けるためには、要介護状態等の原因である身体上及び精神上の障害が、特定疾病によることが条件とされています。特定疾病に該当しない場合、心身の状況にかかわらず「非該当」となります。
特定疾病一覧
- がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る)
- 関節リウマチ
- 筋萎縮性側索硬化症
- 後縦靭帯骨化症
- 骨折を伴う骨粗しょう症
- 初老期における認知症
- 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
- 脊髄小脳変性症
- 脊柱管狭窄症
- 早老症
- 多系統萎縮症
- 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
- 脳血管疾患
- 閉塞性動脈硬化症
- 慢性閉塞性肺疾患
- 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症