高齢になると、食事量が少なくなったり、食べる食品がいつも同じものに偏ったりすることがあります。
食事の偏りが続くと、エネルギーやたんぱく質、ビタミン、ミネラルなど、身体に必要な栄養素が不足し、低栄養につながることがあります。
本コラムでは、「さあにぎやかにいただく」という合言葉を活用して、低栄養を予防するポイントをご紹介します。

「さあにぎやかにいただく」とは?
「さあにぎやかにいただく」とは、高齢者が毎日の食事で意識して摂りたい10の食品群を、覚えやすくした合言葉です。
この合言葉を意識しながら、さまざまな食品を摂ることで、身体に必要な栄養素をバランスよく摂りやすくなります。
毎日の食事を振り返り、「今日はどのくらい食べられたかな?」と確認するための目安として活用できます。
10の食品群をチェックしてみましょう

「さあにぎやかにいただく」は、次の10の食品群を表しています。
- さ:魚 魚や魚介類(はんぺん、さつま揚げ、鯖やイカの缶詰)
- あ:油 植物油、バターなど
- に:肉 牛肉、豚肉、鶏肉など(肉団子、餃子、焼き鳥の缶詰)
- ぎ:牛乳・乳製品 牛乳、ヨーグルト、チーズなど
- や:野菜 緑黄色野菜をはじめとしたさまざまな野菜
- か:海藻 わかめ、ひじき、のりなど(パック入りのもずくやめかぶ)
- い:いも類 じゃがいも、さつまいも、里いもなど(焼き芋、ポテトサラダ、コロッケ)
- た:卵 鶏卵など
- だ:大豆・大豆製品 豆腐、納豆、油揚げなど
- く:果物
これらは、たくさん食べたかどうかではなく、その日に食べた食品群を1点として数えるのがポイントです。
なお、ご飯・パン・麺などの主食は、この10食品群には含まれていません。主食は身体を動かすための大切なエネルギー源になるため、10食品群とは別に毎食しっかり摂ることを意識しましょう。

まずは1日7食品群以上を目標に

10食品群すべてを毎日食べようとすると、負担に感じる方もいるかもしれません。まずは、1日に7食品群以上を目標にしてみましょう。
例えば、朝食で「牛乳・卵・野菜」、昼食で「肉・いも」、夕食で「魚・大豆製品」を食べれば、1日で7食品群になります。
大切なのは、1回の食事ですべてを揃えることではなく、朝・昼・夕食や間食を合わせて、1日を通していろいろな食品を食べることです。
「昨日は5食品群だったから、今日はもう1~2種類増やしてみよう」といったように、無理なく食品の種類を増やしていきましょう。
いろいろな食品を取り入れる工夫

在宅療養中の方では、食欲の低下や調理の負担などから、毎日たくさんの食品を用意することが難しい場合もあります。
そのようなときは、いつもの食事に「あと一品、あと一つ」を加えてみましょう。
■ 食品群を増やす工夫の例
- 納豆に卵を加える
- パンだけの朝食に牛乳やヨーグルトを加える
- 間食に果物や乳製品を取り入れる
- みそ汁に乾燥わかめを入れる
- 乾物、缶詰、惣菜などを利用する
など、少しの工夫でも食品群を増やすことができます。
毎食完璧な食事を用意しようとする必要はありません。調理が難しいときには市販食品なども活用しながら、続けやすい方法を見つけることが大切です。
まとめ
高齢者の低栄養を予防するためには、食事の量だけでなく、「いろいろな食品を食べられているか」という視点も大切です。
「さあにぎやかにいただく」を合言葉に、その日に食べた食品を振り返ってみましょう。
まずは1日7食品群以上を目標に、足りない食品を一つプラスすることから始めてみてはいかがでしょうか。
参照:東京都福祉局「食べる」フレイル予防

